西アフリカ・ガーナの言語事情をご存知でしょうか?
日本にいるとなかなかわからない、ガーナ渡航の際に気になる現地の言語状況をご紹介いたします。
Contents
1.ガーナの公用語の言語って?
たくさんの部族から構成されるガーナでは、80以上の言語が使われています。
日本に住む私たちにはなかなか理解しがたい状況かと思いますが、アフリカの各国ではこういった状況の国がたくさんあります。
もともとたくさんの部族が住んでいたアフリカ大陸に、勝手に”国”という概念を持ち込み国境を引いてしまったがために、1国の中にたくさんん言語が存在するという状況が作り出されてしまったのです。
そんなガーナの共通の言語としては、イギリスの植民地であった背景もあり”英語”が公用語となっています。
基本的にはだれでも英語を話せるとおもっていただいて問題ないのですが、アフリカ独特の英語のなまりがあるので、英語を流暢に話せる人でも聞き取りにくかったり、コミュニケーションをとるのが難しかったりもするそうです。
今回は、ガーナの言語事情を解説したいと思います。
2.ガーナでどの言語を使ったらいいの?
ガーナ共通の言語は”英語”ですが、ガーナ人は複数の言語を話すことができます。
トリリンガル、マルチリンガルは当たり前!語学に抵抗のある日本人にはとても信じられませんね!
なぜそんなにもたくさんの言語があるのでしょうか?ガーナの言語事情を詳しく見ていきましょう。
2-1 英語がガーナの公用語
イギリス植民地時代の影響を受け、オフィシャルの言語は英語となっています。
ガーナの教育現場やビジネスシーン、違う地域のガーナ人と話す時はかならず英語が使われています。
英語教育も以外と行き届いていて、地方に住む子供達も英語を流暢に使っています。
国全体の共通言語として英語が浸透しているのですが、ガーナ人は”地域”によったり”民族”により、さまざまな言語を使っているのです。
2-2 地域ごとに違うガーナの言語
英語以外にも地域単位で言語が存在します。
私はボルタ州という首都アクラの東にある州に住んでいたのですが、ボルタ州の言語も存在していました。
エウェ語と呼ばれる言語は、学校教育の現場でも教えられていたり、地域内で話す時は英語ではなく、エウェ語を使ってコミュニケーションをとっています。
これはボルタ州に限った話ではなく、ガーナ全土のいろんな地域でこういった状況があるのです。
2-3 民族ごとに違うガーナの言語
地域の言語があるのはわかった上でさらにややこしいのが、部族間で使われている言語も存在します。
私の住んでいた地区にもアバティメという部族語がありました。
なかなかややこしくなってきましたね。
どういう風に言語を使い分けるかを説明すると、
-住んでいる地区=アバティメ語
-住んでいる地区から出たボルタ州内=エウェ語
-ボルタ州以外=英語
を使ってコミュニケーションをとっていました。
私の住んでいた地区のガーナ人たちは、アバティメ語を日常生活(家族や地元の人と過ごす時)で使い、村を出るとエウェ語でコミュニケーションをとり、オフィシャルの言語として英語を使いこなす生活を送っています。みんなトリリンガルなのです。
少し首都アクラに住んでいたり、地元とは違う州に住んでいた人はさらに言語を覚えるので、マルチリンガルは当たり前という状況でした。
日本では想像もできない言語事情。なかなか面白いですよね。
2-4 ガーナで使われている言語
英語以外で特に使われている言語で有名なのはトウィ語。
アクラ周辺やTV番組などでも使われており、英語の次にメジャーな言語です。
その他、イスラム圏で使われているハウザ語やガーナの北部で使われているダバニ語、セントラル州で使われているファンティ語など約80以上の言語が存在しています。
2-5 公用語の英語以外にガーナで使われている他言語
ガーナ国内でもたくさんの言語があることを理解していただいたかと思います。
さらに面白いのが、フランス語を話すガーナ人も結構いたりするのです。
ガーナの隣国である、トーゴ、コートジボワール、ブルキナファソは旧フランスの植民地。
国境を勝手にひかれた影響もあって、国境沿いに暮らすガーナ人は、隣国の知人や親戚などとコミュニケーションをとるためにフランス語を話す人もいたりします。
私の住んでいたボルタ州の地域も、トーゴとの国境が近く、アバティメ語、エウェ語、英語、フランス語を扱う強者もいたりしました!
3.ガーナの言語まとめ
ガーナの言語事情いかがだったでしょうか?
アフリカの言語状況は歴史と紐付いているので、とても奥が深く面白いですね!
ガーナに旅行する場合は基本的に英語が通じるので安心してください。
もし興味があれば、現地の言語を覚えてみて、使ってみるのもいいと思います。
ガーナ人、とても喜んでくれますよ!