キャッシュレス時代の流れの中で、ナイジェリアの決済・支払いなどはどういう状況なのでしょうか。
日本とは違う商習慣のあるナイジェリア。渡航に行く前には必ずしておきたい情報。ビジネストリップで渡航する方も多いと思うので、このあたりの現地事情はしっかり把握しておきたいところですね!
Contents
1.ナイジェリアの経済を支える決済事情
”アフリカのモバイル決済は進んでいるらしい”
という話を日本でも最近はちらほら聞くようになってきました。
そもそもナイジェリアの決済、お金周りってどんな感じなの?
ってとこをまず把握しておきましょう。
1-1 現金 (ナイジェリア通貨=ナイラ)
日本同様、ナイジェリアもまだまだ現金社会です。
1ナイラ=0.3-0.35円(2018年平均的な相場)
1万円両替しようものなら、はんぱない札束になります。
2018年現在では、0.3-0.35の間を推移しているナイラですが、昔と比べるととてもナイラ安なんです。経済成長率をみてもわかるように、ナイジェリア国内の経済状況はあまりよくないのが現状です。
ちなみに、ナイジェリアでは日本円は両替できないのでUSドル持参がオススメです。
1-2 モバイルマネー
ナイジェリアでもモバイルマネーが使えます。
モバイル端末間で取引コードを送受信し、銀行、各種サービス提供会社の支店などでキャッシュに変えることができます。ケニアなどの東アフリカではモバイルマネー送金が主流ですが、ナイジェリアではモバイルマネーはそこまで爆発的に流行っている感じではありません。
airtimeを使う人はとても多いのですが、モバイルマネーの利用となるとそこまで多くない印象を受けます。
1-3 airtime
通信会社内で使えるクレジットのことをairtimeといいます。
電話、メール、インターネットをするときに使える、通信会社の通貨。というようなイメージでしょうか。
ナイジェリア国内の通信会社のSIMをセットし、そこにairtimeをチャージすることで電話、メール、ネットが使えるようになります。
チャージ方法は大きく2パターン。
スクラッチ(プリペイドカードみたいなもの)を購入して、指定の番号に電話してチャージ。
あとは、銀行口座と紐づけてそこからチャージすることも可能です。
銀行口座をもつには、ナイジェリア国内のレジデンスが必要なので、短期旅行の場合は、プリペイドでチャージが一般的でしょうか。
ナイジェリア人同士だと、通信キャリア内でairtimeを送受信するのに活用する人がとても多いです。
Bさんのairtimeがなくて電話ができない。
↓
AさんからBさんに、airtimeでクレジットを送る。
↓
Bさんは電話、メールができるようになる。
みたいな感じです。
1-4 デビットカード
銀行のアカウントをもっている比率は限られているとはいえ、デビットカードは主流です。
街中にもいろんなところにATMがあるので、現金を引き出すのはもちろん、店頭、オンラインの決済にも活用されています。
1-5 クレジットカード
都心部のレストランやショッピングモールでは、比較的利用可能です。外国人である私たちが使うレストラン、ホテルなどでは基本的には使えると思って問題ないでしょう。
ナイジェリア国内でみると、クレジットカードをもっている人は比較的裕福な層に限られるとのことです。最近では、オンラインショッピングでもクレジット決済が可能なプラットフォームがとても増えてきています。
1-6 仮想通貨
ナイジェリアには仮想通貨の取引所も複数できていて、注目を浴びています。
先日UBERでタクシーに乗っていたら、
「ビットコインやってる?」と、タクシードライバーが尋ねてきました。
実際のその彼は、ビットコインとイーサリアムを結構保有しているらしいです。一部富裕層で取引がされているのかと思いきや、一般レベルの人たちも仮想通貨への関心がとても高いみたいですね。
とはいえ、決済手段としては浸透はしていません。
2.ナイジェリアの経済を知るための通貨・決済・支払い事情まとめ
現金主義なのはもちろんですが、携帯の保有率が高いからこそのシステムが存在しています。airtimeやモバイルマネーはアフリカを象徴するシステムではないでしょうか。
金融機関よりも通信会社の方がネットワークが大きいので、通信会社が主体となったサービス展開が今後予想されます。金融サービス、社会保障、医療サービスなどを通信会社が提供する。通信会社が主体となったトークンエコノミーの浸透はかなり現実的な気がします。
最近は仮想通貨の注目度も高く、今後どういう形で決済市場が形成されていくのかとても注目度が高いです。
ナイジェリアのフィンテック企業情報はこちらにまとめておりますので、ご興味のある方はぜひ!